南正時の湧水名水絵日記

2013年3月の水の旅です

■遅野井の危機・・?
3/5
　西荻窪に用事があったので、家内共々善福寺公園を散歩しました。いろいろな梅が咲き誇り、コブシが新芽をつけて春間近を感じさせていましたが、名水「遅野井」は水が出ていません。「おしらせ」と題した掲示には「地下120mからの井戸から汲み上げるポンプが故障して、部品の調達で遅れ水を止めている・・」とのことでした。これは多分、言いわけで予算がなく修理に出せないのではと推察します。ポンプの部品が調達できないなんて考えられないからです。西荻付近の道路では年度末の予算消化の道路工事が頻発して片側通行による渋滞でバスのダイヤが大幅に乱れています。心なしか善福寺の池も濁っているようで鯉も水面近くでアップアップ酸素を吸っているようです。速く修理して自然回帰をお願いします。

石灰質が浮いている枯れた遅野井とポンプ故障のお断り表示。公園内の浄水場の機能は?、池の水質も汚れているような気がする。園内は春の訪れが感じられるのだが。

■カウントダウン
3/6
　午後から代官山まで歩いて行きました。東横線渋谷-代官山地下化が残すところ後10日になりました。さずがJRのオーバークロスの橋梁と並行する歩道橋には入れ換わり4-5名の「撮り鉄」がいました。いつもそうですが、廃止、引退の声とともにマニアが集中するのは「鉄」の宿命でしょう。代官山から多摩川まで行き、新幹線と東急を何カットか撮影して、多摩川駅近くの東京の名湧水57選の湧水を訪れました。このエリアに3カ所の「名湧水」があります。「多摩川園・せせらぎ公園」には複数の湧水があり、第一湧水は枯渇、第二湧水が水量豊かに湧き出し、湧水池を形成してせせらぎとなって園内を流れて行きます。その他に崖線に沿って2ヶ所の湧水を見つけました。水量はわずかですが、うち一か所は水路に音をたてて流れています。冬場の渇水期に湧水が健全なのはうれしいことでした。帰路は渋谷寄りの先頭車に陣取りFUJI X10のハイビジョン動画で代官山発車から渋谷駅到着まで「前面展望」映像を撮りました。あと、何回この区間に乗れるでしょうか。花粉症の症状はひどくなるばかりです。

JRを跨ぐ東横線の鉄橋もあと10日で廃止。多摩川園の第二湧水は水量豊かに湧出していた。六郷用水と、並行して走る東急多摩川線

■桜咲く
3/16
　週末でぽかぽか陽気なので多分、本日「開花宣言」が出ると思っていたので、家内共々ご近所の桜を「偵察」に行きました。駒場野公園のコヒガンザクラはほぼ満開です。ケンネル田圃の源泉の湧水池の水量は変わらず田圃に注いでいます。東大構内の坂下門の湧水は水量は少ないものの健在で、これから桜の花びらが舞うことでしょう。駒場東大のキャンパス内のフレンチレストラン「ルヴェソンヴェール駒場」でランチ。家内は魚のポワレ、私は肉料理と赤ワインをグラスで飲み、ささやかなお花見を楽しみました。夕方になって三脚と大口径レンズを持って「多摩川」へ、12日のリベンジのパ-ンスターズ彗星撮影に出かけました。今日は何とか雲も出ずに撮れそうです。ただし地平線10度の低い角度にあるため、モヤが障害になっています。予想では双眼鏡で見える・・とのことですが東京など都市部では確認できず、カメラを10度に向けて露出を変えて数打ちで対応しました。モニターで見てもほとんど確認できないまま、自宅に戻ってRAW現像すると、彗星の尾もはっきり見えて、都内での撮影はかなり難しいと思っていただけにホッとしました。この撮影のため東横線地下駅から乗りましたが、初日とあって大混雑。切符売り場は長蛇の列、地下の交差部分では歩けない状態、エスカレーターでは止まっている人を急かす不届き者もいて、大事故や犯罪につながるのが怖いと思いました。

駒場野公園のコヒガンザクラは満開。ケンネル田圃の源流の湧水池、坂下門の湧水。多摩川から見たパ-ンスターズ彗星

■「線路っぱた」から春便り
3/19
　10時ごろから桜の咲き具合をウォッチングするため外出です。EOS7D2.0に18-200mmを付けて京王相模線の稲城に向かいました。ポカポカ陽気を通り越して初夏の暑さです。着ているものは初夏用の単衣、長襦袢はなしで半襦袢だけでジーンズの羽織という出で立ちですが、肌着はじっとり汗をかき始めました。稲城駅から徒歩10分程度の小高い山の中腹にある神社の広場で武蔵野線の貨物を待ちました。貨物列車のほかに特急電車の試運転、回送列車の185系も何本かやってきて、結構忙しい撮影でした。高架上ですが山肌には梅、モクレンなどの花が咲き、春たけなわです。桜は蕾膨らむといったところで、一週間から10日後が見ごろでしょう。13時過ぎで打ち上げて、隣の京王よみうりランド駅に行き、歩いて10分の穴澤天神社に行きました。新企画の新刊本の取材を兼ねています。ここには東京の名湧水57選のひとつ「穴澤天神社のご神水」があり、美味しい水と評判で多くの水汲みが訪れています。と、同時に隣接する弁天様あたりの湧水が滴り落ちるほら穴から霊気が漂い、パワースポットの水としても人気があります。ペットボトルに御神水を詰めて、今夜美味しいお茶を飲むことにしましょう。

線路端にモクレンが咲き、紅梅が彩りを添える武蔵野線。穴澤天神社の弁天様は霊気が漂うパワースポット。御神水は水汲みが引きを切らない。

■公式お花見
3/20
　まさしく「狂いさき」のように桜が一斉に開花して、あっという間に満開になろうとしています。4月第一週には私の「桜花と鉄道撮影地」へのロケを西への予定しているのですが、持つがどうか不安になっています。16日にちらほらの駒場東大キャンパス内の枝垂れ桜が気になっていたので、お弁当とおやつを持って花見に出かけました。我が家に毎年の恒例お花見です。駒場東大の坂下門から入ると、くだんの湧水がありますがおじいちゃんと孫が何かごそごそやっています。孫がアメリカザリガニを釣りあげました。ここにも外来種がはびこっていたのです。はたして野球場の枝垂れ桜は満開でした。その近くのソメイヨシノも5分咲きと見ごろを迎えていました。近くのベンチに腰掛け、お弁当を広げ私は昨年の残りのボージョレヌーボーの小瓶を開けました。野外の桜の下でのヌーボーならぬ「寝かした」赤ワインも格別です。駒場野公園のコヒガンザクラを見に行きました。こちらは花吹雪状態です。ソメイヨシノも見ごろなので、管理事務所に許可を取って「ケンネル田圃」内に入れてもらい、桜と井の頭線を撮りました。湧水の流れも豊富です。ここからの風景はまるで東京とは思えないような里山風景で四季折々に撮る私のお気に入りの撮影場所です。かえりに管理事務所で公園内の桜の木の資料を頂いて帰路に着きました。家内共々お花見で歩いた距離は4.5Km、約9000歩でした。

坂下門の湧水にはアメリカザリガニが生息していた。キャンパスの枝垂れ桜は見事。ケンネル田圃から井の頭線を見る。東京都心とは思えない風景だ。田圃の中の湧水の流れ。

■花吹雪
3/29
　午前中は原稿の手当てをして、午後から外出です。取材と散歩を兼ねて渋72系統渋谷-五反田のバスで目黒不動に行きました。72系統路線バスは興味あるバス路線です。目黒不動の参道内の桜が咲くバス停で何カットか撮影しました。バス停のすぐ脇には湧水による池があり、散った花弁が水面に降っていて東京は桜の季節を終えようとしています。境内の湧水池で子供たちが網で何かをすくっています。聞けばオタマジャクシが繁殖して捕っているのだとか。ビンの中のオタマジャクシが窮屈そうに動いていました。暗渠の羅漢寺川に沿って歩くと、路地の中に「羅漢川の湧水」が水量豊富に湧き出していました。渇水期のこの時期にも水量は変わらず元気な湧水の様子でした。再び72系統に乗り五反田駅まで行き目黒川の桜と池上線を撮りました。目黒川には散った花びらが上げ潮で模様を描きながら流れて、はかない花を偲びました。品川駅に出て来週の取材旅行用の新幹線の切符の予約に向かいました。明日は都内派最後のお花見となるでしょう。

不動境内に乗り入れるバス。バス停は桜の下。境内の湧水池でオタマジャクシを獲る子供たち。羅漢寺川の湧水は水量豊かに湧出。目黒川に散った桜(五反田にて)

湧水名水探訪日記のバックナンバー

Home
Contents
湧水名鑑


石灰質が浮いている枯れた遅野井とポンプ故障のお断り表示。公園内の浄水場の機能は?、池の水質も汚れているような気がする。園内は春の訪れが感じられるのだが。


JRを跨ぐ東横線の鉄橋もあと10日で廃止。多摩川園の第二湧水は水量豊かに湧出していた。六郷用水と、並行して走る東急多摩川線


駒場野公園のコヒガンザクラは満開。ケンネル田圃の源流の湧水池、坂下門の湧水。多摩川から見たパ-ンスターズ彗星


線路端にモクレンが咲き、紅梅が彩りを添える武蔵野線。穴澤天神社の弁天様は霊気が漂うパワースポット。御神水は水汲みが引きを切らない。


坂下門の湧水にはアメリカザリガニが生息していた。キャンパスの枝垂れ桜は見事。ケンネル田圃から井の頭線を見る。東京都心とは思えない風景だ。田圃の中の湧水の流れ。


不動境内に乗り入れるバス。バス停は桜の下。境内の湧水池でオタマジャクシを獲る子供たち。羅漢寺川の湧水は水量豊かに湧出。目黒川に散った桜(五反田にて)