南正時の湧水名水絵日記

2015年2月の水の旅です

■寒いので湧水巡りは滞りがちですが
2/9
　今年の冬の寒さは応えます。多摩に引っ越ししてから寒さは特に厳しいようです。新刊本の取材も兼ねてハケの道の「３トリオ」である、滄浪泉園、貫井神社、新次郎池をめぐりました。共に湧水量は減収していましたが特に新次郎池はほぼ渇水。しみだす程度の湧水が流れているだけで池底を見せていました。今度満水になるのは梅雨のころでしょうか?。貫井神社の湧水池に「カワセミ」がエサをハンティングしている姿が間近で見ることができました。ショートズームのコンパクトカメラだったのが残念でしたが、何度も池に飛び込む姿をたっぷり見ることができました。

滄浪泉園の井筒は水量豊富。貫井神社の水はその名の通り「お湯」みたいな温かさ。湧水池に現れたカワセミ。新次郎池の堰を切って流れるサマは今度はいつだろう?

■名水に集う、カワセミを撮る
2/10
　昨日、貫井神社の湧水池でカワセミを見つけたので、今日は高倍率のデジカメを持ってでかけました。「彼女」は昨日と同じ枝で獲物を待っていました。5-6mの距離ですが人はまったく感知していないようで、物音にも動じません。マイペースなカワセミを１時間近く観察して撮影しました。

貫井神社の湧水と湧水池。カワセミが自分の縄張りを確保している。

■湧水と鉄道、一石二鳥
2/12
　朝からポカポカ陽気。そろそろ花粉症が気になるので今日の外出はマスクとサングラスで自己防衛で出かけました。鉄道も撮れて湧水もある、南武線の西府あたりを廻り歩きました。段丘の崖下には「西府の湧水」があり、その近くにはカーブを行く南武線があり貨物列車もやってきます。ここの湧水は崖を降りたところにあり、その様子はまるで湧水の教材のような湧き水です。いつも水量豊かに湧き出しています。湧水と貨物を撮ったあと、西府橋から分倍河原まで歩くことにしました。分倍河原は初めて外から駅舎を眺めます。JRと京王が一体となった駅で、駅員は京王の職員が営業をしているようです。同駅から高幡不動まで行き、境内の湧水「お鼻井戸」を見て、参道の「豆大福」を買って帰宅しました。

西府付近を走る貨物列車。機関車は「ブルーサンダー」。西府の湧水はしっかりと保全されている。澄み切った湧水が崖から流れ出る。高幡不動の「お鼻井戸」も水量が増え水路を流れていた。

■鉄道と湧水の一石二鳥②
2/13
午後から新企画の湧水本の取材を兼ねて外出。出かけるときはポカポカ陽気だったので、着流しの下着の股引をはかずに出かけたのが最後は裏目に。分倍河原で南武線に乗り換えて昨日と同じ西府駅へ行き、EH200のタンク貨車を撮って府中本町まで足を延ばして貨物を2本撮ってから、府中から特急で北野経由京王片倉へ行き、片倉城址の湧水と、徒歩5分の京王線下の古刹斟珠禅寺の湧水を訪れました。ここの湧水は京王線高尾線の直下の崖からの湧水で弁天池に注いでいます。ときどき水を汲みに来る人を見かけます。片倉城址から八王子駅への道すがらの東京都の名湧水57選のひとつ六本杉公園の湧水に寄りました。高い崖からの湧水はまるで湧水メカニズムのジオラマを見ているようですが、ちょっと整備しすぎたきらいがあるようです。もう少し自然体の方が良かったと思います。湧水を取材して京王八王子まで徒歩。このころになると北風が吹き、予想外の寒さで股引をはいてこなかったことが悔やまれました。夕方帰宅するまで歩いた距離は15.669歩7.8kmでした。

西府駅付近を走るタンク貨車を引くEH200。片倉城址からの湧水が菖蒲田に注ぐ。斟珠禅寺の湧き水は飲んでいる人を見かける。六本杉公園の湧水は、きれいに整備されている。

■落合川に沿って湧水巡り
2/16
　ポカポカ陽気なので、新刊本の企画の取材で西武線の東久留米へ出かけました。東久留米には平成の名水百選、東京都の名湧水など数多く点在しています。我が家からは京王－府中本町－新秋津-東久留米と45分程度でアクセスでき意外に便利であることがわかりました。東久留米の名水百選「南沢緑地の湧水」には大きな浄水場があり、東久留米市民はここの名水百選の水道水を飲んでいるのです。うらやましい限りで近くの農家の水道で500mlのペットボトルに水道水を分けてもらいました。南沢緑地から落合川沿いに歩き、竹林公園の湧水、浅間町の「廻国供養塔」の下の湧水に寄りました。今回発見したことは落合川の途中に数ヵ所の湧水があり、それを市がマークポイントを付けていたことで、一目で湧水が確認できました。特に新落合川橋の下の湧水は川底から湧出するさまが見えちょっと感動しました。帰路には西武電車、府中本町で貨物列車を撮影して帰宅しました。10km、２万歩以上も歩きました。

南沢緑地の湧水は本当に素晴らしい。竹林の中の湧水は幻想的。竹林公園の湧水、浅間町の湧水。新落合橋の下の湧水はパイプ(左下)と川底(右上)から湧き出している。

■多摩丘陵
2/17
　ポカポカ陽気はいいのですが花粉症がひと足早くやってきました。陽気がいいときは出歩くのが私の仕事。今日は新企画の湧水本用に稲城市の穴澤天神社と威光寺を訪れました。京王相模線の京王よみうりランド下車共に10分以内の便利な湧水です。穴澤天神社はおそらく都内では屈指の水汲みが多い湧水でしょう。次から次へと自転車で水汲みに訪れています。神社の注意書きを守っている人はほとんどいません。皆さん汲み終わった後は弁天様に深く一礼して立ち去るのにマナーは信仰とは別物でしょうか。威光寺の洞窟は参拝停止、庭園の湧水池の湧水も完全に枯渇状態。これは丘陵地帯の宅地化、地下を掘り下げる大型店舗、マンションなどが多きく影響しているものと思われます。共に東京の名湧水57選に数えられているので、選定後の検証も必要なのでは・・と思いました。

しめ縄が張られるご神水、隣接して弁天洞がある。丘陵からは湧水が砂防ダムに蓄えられており湧水が多いことが分かる。威光寺の湧水池に注ぐ湧水は見られなかった。

■東山貝塚公園
2/20
　京王線下高井戸から東急世田谷線に乗って三軒茶屋へ行き池尻大橋へ。首都高が頭上を通る国道246から徒歩5分も歩かないところにある東山貝塚公園には古代、縄文から湧き続ける湧水があります。崖下の湧出口は水量の可変はありますが、池の途中の湧出口からは湧き続けて池の水は澄んでいます。復元した縄文住居がいにしえの湧水の歴史を秘めています。大都会の真ん中の湧水を大切にしたいと思います。

東急世田谷線は路面電車感覚。縄文住居が再現されている。木柵に囲まれた地点にはかすかな湧水口が見られた。

■梅と名水
2/24
　かねてから編集作業だったレールウェイライター故種村直樹さんの新刊書「鈍行最終気まぐれ列車」の見本が届きました。この本の本文に挿入される写真を担当させて頂きました。私にとってもエポッキングな本になりました。午後から出かけるので百草園から読み始めると夢中になり、分倍河原駅で降りるはずが、勘違いしてひとつ手前の中河原駅で降りてしまいました。分倍河原から南武線で谷保へ行き、谷保天満宮の梅林と、境内に湧き出る「常盤の清水」を取材してきました。湧水池を中心に湧き出し口があり、境内の外に流れ出る水路の湧水源はひょうたん型の池ですが、水量が多いこと、弁天池より少し高いところに位置していることで、弁天池からの引水と思われますが、定かではありません。梅林の梅はまだ咲き始めたばかりで、紅白の梅が彩りを競っていました。谷保からは聖蹟桜ヶ丘駅ゆきの京王バスが出ているので、バスで聖蹟桜ヶ丘まで出て、喫茶店で明日締め切りの原稿を執筆してメールで入稿、しばらく種さんの本を読んで、コーヒーのお代わりを３杯もしてしまいました。明日からは関西方面へ取材旅行です。

常盤の清水はきれいに整備されていた。境内から流れ水路に注ぐ湧水、その湧水源の池だが弁天池からの引水?。咲き始めた梅林。

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滄浪泉園の井筒は水量豊富。貫井神社の水はその名の通り「お湯」みたいな温かさ。湧水池に現れたカワセミ。新次郎池の堰を切って流れるサマは今度はいつだろう?


貫井神社の湧水と湧水池。カワセミが自分の縄張りを確保している。


西府付近を走る貨物列車。機関車は「ブルーサンダー」。西府の湧水はしっかりと保全されている。澄み切った湧水が崖から流れ出る。高幡不動の「お鼻井戸」も水量が増え水路を流れていた。


西府駅付近を走るタンク貨車を引くEH200。片倉城址からの湧水が菖蒲田に注ぐ。斟珠禅寺の湧き水は飲んでいる人を見かける。六本杉公園の湧水は、きれいに整備されている。


南沢緑地の湧水は本当に素晴らしい。竹林の中の湧水は幻想的。竹林公園の湧水、浅間町の湧水。新落合橋の下の湧水はパイプ(左下)と川底(右上)から湧き出している。


しめ縄が張られるご神水、隣接して弁天洞がある。丘陵からは湧水が砂防ダムに蓄えられており湧水が多いことが分かる。威光寺の湧水池に注ぐ湧水は見られなかった。


東急世田谷線は路面電車感覚。縄文住居が再現されている。木柵に囲まれた地点にはかすかな湧水口が見られた。


常盤の清水はきれいに整備されていた。境内から流れ水路に注ぐ湧水、その湧水源の池だが弁天池からの引水?。咲き始めた梅林。