2016年4月の水の旅です

湧水名水探訪日記のバックナンバーはこちらです。

■雨の琵琶湖疎水
4/1
京都鉄道博物館が4/29のグランドオープンを前に報道陣に公開されるので朝の新幹線で京都に向かいました。たまたま同僚の女性鉄道カメラマンとバッタリ会ったので、午後まで奈良線の古い電車を撮ることにしました。今回は水は関係ないので、せめて琵琶湖疎水沿いに走る奈良線を撮影に伏見稲荷まで向かいました。あいにくの小雨模様でしたが、桜も咲き始めしっとりとした京の写真が撮れました。午後からは梅小路公園内の京都鉄道博物館の報道公開に行きました。あまりの広さと車両の多さに４時間では足りないくらいでした。４月下旬のオープンが楽しみです。

琵琶湖疎水沿いに走る奈良線の国鉄電車。京都鉄道博物館は４/２９日グランドオープン。

■桜咲く、高幡不動
4/2
京都から帰って少し疲れ気味なのですが、妻と二人で昼食兼で高幡不動尊の桜を見に行きました。ちょうど満開でした。そのあと、片倉城跡公園へ足を延ばしました。「カタクリの花」が見ごろなのですが、天気が悪く低温なので蕾のままで、もう時季を過ぎた株もありましたが、より可愛いすみれが、クタクリに負けじと美しさを競っていました。この公園の湧水はこのところの多雨で奥の沢の湧水は水量豊かで水車を回すほどの勢いでした。湧水がながれる湯殿川添いの桜は６分咲きといったところ。それでも週末とあり花見客が花の宴を広げていました。

高幡不動尊の桜と、湧水池のほとりの水芭蕉。湧水の水路に散る花びら。片倉城跡公園のすみれも可憐な花を咲かせていた。奥の沢からの湧水も豊富で菖蒲田に注いでいた。

■春の野川
4/7
　天気が良いことと明日８日は大荒れで「花散らし」の天気になるというので、今日は都内の名残の桜を撮りにでかけました。昼前後に稲城の武蔵野線で貨物列車と満開の桜を、午後からはハケの道に行き野川沿いを歩きました。ハケの道の桜は落花盛んで、場所によっては雪景色のような光景も。河原では近所の人たちが花見の宴を繰り広げていました。私の「定点観測」の東京経済大学内の新次郎池にも寄りました。このところの多雨にもかかわらず完全に枯渇状態でした。この光景は満開の桜を見たあとは少し寂しいですね。

武蔵野線と満開の桜・稲城付近。春の野川は賑やかだ。新次郎池はオフシーズン、湧水の季節が待たれる。

■花吹雪
4/85分、程久保川沿いの桜並木で。程久保川は浅川、多摩川との三河川が合流する地点にあり、多摩丘陵を源に発する川。合流地点から多摩モノレール付近までにソメイヨシノ、八重桜の遊歩道があります。川沿いの遊歩道を下流に徒歩15分のところに二人が通っている病院があります。とてもアットホームなお医者さんです。二人順番に問診と投薬を受けて、近くの回転寿司で花見の宴のランチ。旬の春の肴、細魚とホタルイカetcを食べました。私は京王片倉の斟珠寺の枝垂桜が気になっていたので電車で向かいました。残念、ヨミが間違いすでに落花した後、湧水池「時田弁天池」のほとりのソメイヨシノは満開でした。歩いて片倉城跡公園に行くと、カタクリの花は終わり雑木林の中にニリンソウとすみれが可憐な花を競っていました。湧水も多く水車は水の勢いで回転していました。

程久保川沿いの桜並木。時田弁天池は落花盛ん、湧水も水温む頃で優しい暖かさ。片倉城跡公園は野の花ざかりでスミレ、ニリンソウが見ごろ。

■夫婦で花見
4/9
　私も妻も主治医からは適当な運動、と言われています。したがって今日は夫婦でお花見散歩。この季節は花いっぱいの片倉城跡公園に行きました。駅前のコンビニで弁当を買ってこれが花見の宴です。この片倉城址には四季折々の花が咲き、今は公園内にソメイヨシノや枝垂れ桜の若木が咲き誇っていました。湧水池にはカワセミがつどい、ここは駅近くながら自然の宝庫です。雨量が多かったためか水車も勢いよくまわっていました。丘陵に向かうとカタクリ、スミレ、ヤマブキソウ、ニリンソウなどが可憐な花を咲かせて楽しませてくれます。城址公園のベンチで花吹雪を浴びながら、花見弁当の味もまた格別でした。帰りには北野街道沿いの「片倉だんご」でお茶してヨモギ団子を食べて「花より団子」といったところでした。

湯殿川沿いの桜と、城跡公園内のスミレ。奥の沢からの湧水を集めて水車も回る。花より団子「片倉だんご」

■蛙合戦の古桜
4/10
蛙（かわず）合戦の老桜、八王子・真覚寺の桜。　去年は散ってしまい間に合わず、今年はなんとかセーフながら落花盛ん。真覚寺境内には延享２年（１７４５年）の芭蕉蛙塚の碑があり、安政年間（１８５４～１８６０）の『五街道細見』には「芭蕉の蛙塚があり、甲州街道の名所」と記載されています。古池は丘陵地帯から湧出する清水が湛えられ、名水の古刹としても知られています。。延び延びになっている名水本の取材。ここの桜はどうしても必要だったので。初夏の陽気に、単の着流しで訪れたところ、カメラオバさんたちに囲まれて大モテ^^。「いいわー役者みたい」などとおだてられいい気になって庭園でのモデルになったり、記念写真に収まったのでありました。帰りは「めじろ台」から八王子駅行きの路線バスに乗りました。この路線はほぼ京王線に沿って片倉まで走ります。途中には斟珠寺の時田弁天池湧水、片倉城跡公園、三本杉の湧水などにアクセスできるバス路線です。八王子からは子安神社の明神池や、叶谷の湧水などへもバスでアクセスできますから、八王子のや湧水巡りの交通の参考にしてください。

境内の桜の老木は落花盛ん。庭園内にある湧水、庭園は良く手入れされ四季の花々が咲く。めじろ台－八王子駅間のバス路線は湧水巡りには便利。

■新緑の井の頭公園
4/11
　今日は西荻窪でランチをしながらの打ち合わせがあるので、早めに家を出て「かいぼり」後の井の頭公園の池が気になり見に行きました。井の頭公園駅で降りて神田川源流に行くと澄み切ったきれいな水が、とうとうと流れていました。かいぼりの結果水質が良くなったのです。弁天池の最上流では池の底が見えるほどで、これまで池の色が緑色だったのがブルーに見え、新緑と美しいコントラストを見せていました。「御茶ノ水」の井戸も復活し、汲み上げ水も最上流部の谷頭から数か所池に流れています。こんなきれいな水の井の頭公園の池を見たのは初めてで、かつて水泳場だったころを彷彿しました。1時間ほど散策して西荻窪の打ち合わせ場所に向かったのでした。

神田川源流、水量多く迫力ある流れだ。御茶ノ水の井戸、新緑に映える弁天池。弁財天近くは池の底が見える透明度だった。弁財天の「ご神水」をお茶用に汲んで帰る。

■奥の沢の湧水
4/15
　日野市の「市民農園」わ借りて野菜作りを楽しんでいます。京王線の線路のすぐ脇にあるので私は「鉄道農園」と呼んでほくそえんでいます。ここは私だけのプライベート撮り鉄撮影地。昨年はひまわりを植えてひまわりと電車のコラボ写真が、今年はお仲間さんに頼んで菜の花をポイントに植えてもらいました。ちょっと東京で撮った鉄道写真とは思えない写真に仕上がりました。スナップをしながら鉄道農園の収穫と、白蕪とレタスの種植え。暖かいので発芽も早いことでしょう。午後から予定していたアポが明日に伸びたので、午後から京王線に乗って京王片倉の片倉城跡公園へ。カタクリの花と桜が終わり、ヤマブキソウの群生が見ごろです。ここは湧水を育む「奥の沢」で、湧出口付近はヤマブキソウで黄色く染まっています。東京の名湧水57選の源流付近に黄色い花を咲かせ、これは湧水が育んだ花でしょう。奥の沢の湧水は水車を勢いよく回し、菖蒲田に注いでいます。これからは新緑が鮮やかで、ここの城跡公園は一年を通じて花が咲いています。これからは花菖蒲の季節を迎えます。

鉄道農園と京王電車、朝採り野菜。奥の沢の源流口とヤマブキソウの群生、奥の沢からの豊富な湧水はふたての流れとなって水車を勢いよく回し、菖蒲田に注ぐ。

■谷戸の新緑の森から
4/21
　都立長沼公園は京王線長沼駅から徒歩5分の至近距離にあり、多摩丘陵では谷戸の風景が最も色濃く残っている森です。新緑に育まれたいくつもの谷から湧水が流れ、そこはまるで深山幽谷の雰囲気を奏でています。カタクリ草が終わり、谷戸の田んぼにレンゲ草が咲き始めました。湧水の季節はこれからですが、ここの湧水はほとんど量は変わることなく谷戸を流れています。本当に新緑が萌えるように美しい谷戸の森でした。

里山にはレンゲが咲き、丘陵の新緑は萌えるように美しい。森からの湧水は少ないが枯れることはない。ふたつの谷が合流する湧水。

■夫婦で新緑散歩
4/25
　新刊本(鉄道)がようやく発売され、ほっと一息。天気が良いのと暇なので妻と府中から路線バスに乗り「ハケの道」を散歩、新緑と初夏の花が咲き心地よい散歩でした。武蔵小金井駅付近でランチして「蹌踉泉園」に行き、湧水と野花を愛で、野川沿いを歩きました。湧水は渇水期ですが、湧水池にモミジの新緑が水鏡に映え、美しい新緑散歩でした。

妻とハケの道を散歩。八重ザクラが散り始めていた。珍しいハンカチの木。蹌踉泉園の湧水は僅少だったが、水琴窟は美しい水の音を奏でていた。

■新緑の小仏峠に「あずさ」を追う
4/26
　文句なしの天気に恵まれカラっとした初夏のような陽気。カメラを持って出ないわけにはいきません。ちょうど新緑が見ごろの裏高尾、小仏峠の新緑と中央線の「スーパーあずさ」などを撮影にでかけました。我が家からは?電車とバスに乗り継いで約30分程度でアクセスできます。思ったとおり裏高尾の山々は新緑が萌えるようで、そこを美しいスーパーあずさが走ってくるのですからたまりません。列車撮影の合間には蛇滝口の「裏高尾の湧水」に行き水分補給。小仏川の対岸の裏高尾から湧出する湧き水を旧街道の水場に引いているものでなかなか風情があります。列車を何本か撮影して、おみやげは「するさしの豆腐」。寄せ豆腐の甘さは絶品です。敷地内に豆腐造りに欠かせない「小仏峠」の地下水が蛇口から振る舞われています。豆腐を買った人に利用できます。3時過ぎに豆腐を買って高尾駅まで出て、遅い昼食を「高雄のとろろ蕎麦」で済ませました。

小仏峠を行くスーパーあずさ。蛇滝口の湧水は旧甲州街道沿いにある。小仏川の清流の釣り堀。するさしの豆腐店の「小仏峠の名水」豆腐購入者は利用できる。

■八王子の湧水と言えば
4/27
　今日は大切な仕事の打ち合わせが八王子であるので、少し早めに家を出て八王子のどこか湧水に出かけようと思いました。子安神社の明神池はたまたま20分間隔のバスが出たばかりなので、JR八王子駅前から神奈中バス橋本行きに乗り「片倉城跡」まで乗りました。この公園には毎月のように訪れているのですが、行くたびに新しい花が咲き、風景が変化しています。今は湧水の量こそ少ないですが、シャクヤク、ハス、コウボネそれに湧水池が静かな水面を映し出しどこか神秘的でした。

民家の湧水を見せてもらう。横井戸からの湧水だ。どこか静寂神秘的な湧水池。シャクヤク、ハスも最盛期。水車小屋の水の音は癒される。

■GW初日
4/29
　GWはじっとしています。鉄道、繁華街の雑踏が苦手ですし、かえって東京の方がのんびりできます。GW中は仕事を抱えていますが、今日はGW初日、天気もいいことだし午後から鉄道撮影を兼ねて豊田駅方面に出かけました。我が家からは京王線で南平駅下車して浅川を越えれば徒歩15分ほどで中央線の踏切に着き、そこから5分ほどで東京の名湧水57選のひとつで、都内最大の湧水群を誇る「黒川清流公園」に行くことができます。踏切りでスーパーあずさなどを撮って、湧水群を見て歩き、豊田駅から図書館下の湧水へ行きました。ここ日野の湧水はどれもほとんど水量が変化しないのが不思議で、いつも豊かに湧きだしています。図書館下の湧水からは再び浅川を越えて徒歩15分ほどで平山城址公園駅に到達できます。電車賃も安く適当に歩けて、鉄道と湧水とで私には理想的な散歩コースです。

南平駅からJRの踏切までは徒歩15分、湧水群はさらに徒歩5分。新緑の雑木林から豊かに湧出する。図書館下の湧水は文字通り中央図書館直下にある。浅川を渡れば徒歩15分で平山城址公園駅。

湧水名水探訪日記のバックナンバー

Home
Contents
湧水名鑑

(C)Copyright:2003 Minami Masatoki All right reserved


琵琶湖疎水沿いに走る奈良線の国鉄電車。京都鉄道博物館は４/２９日グランドオープン。


高幡不動尊の桜と、湧水池のほとりの水芭蕉。湧水の水路に散る花びら。片倉城跡公園のすみれも可憐な花を咲かせていた。奥の沢からの湧水も豊富で菖蒲田に注いでいた。


武蔵野線と満開の桜・稲城付近。春の野川は賑やかだ。新次郎池はオフシーズン、湧水の季節が待たれる。


程久保川沿いの桜並木。時田弁天池は落花盛ん、湧水も水温む頃で優しい暖かさ。片倉城跡公園は野の花ざかりでスミレ、ニリンソウが見ごろ。


湯殿川沿いの桜と、城跡公園内のスミレ。奥の沢からの湧水を集めて水車も回る。花より団子「片倉だんご」


境内の桜の老木は落花盛ん。庭園内にある湧水、庭園は良く手入れされ四季の花々が咲く。めじろ台－八王子駅間のバス路線は湧水巡りには便利。


神田川源流、水量多く迫力ある流れだ。御茶ノ水の井戸、新緑に映える弁天池。弁財天近くは池の底が見える透明度だった。弁財天の「ご神水」をお茶用に汲んで帰る。


鉄道農園と京王電車、朝採り野菜。奥の沢の源流口とヤマブキソウの群生、奥の沢からの豊富な湧水はふたての流れとなって水車を勢いよく回し、菖蒲田に注ぐ。


里山にはレンゲが咲き、丘陵の新緑は萌えるように美しい。森からの湧水は少ないが枯れることはない。ふたつの谷が合流する湧水。


妻とハケの道を散歩。八重ザクラが散り始めていた。珍しいハンカチの木。蹌踉泉園の湧水は僅少だったが、水琴窟は美しい水の音を奏でていた。


小仏峠を行くスーパーあずさ。蛇滝口の湧水は旧甲州街道沿いにある。小仏川の清流の釣り堀。するさしの豆腐店の「小仏峠の名水」豆腐購入者は利用できる。


民家の湧水を見せてもらう。横井戸からの湧水だ。どこか静寂神秘的な湧水池。シャクヤク、ハスも最盛期。水車小屋の水の音は癒される。


南平駅からJRの踏切までは徒歩15分、湧水群はさらに徒歩5分。新緑の雑木林から豊かに湧出する。図書館下の湧水は文字通り中央図書館直下にある。浅川を渡れば徒歩15分で平山城址公園駅。