2017年10月の水の旅です

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■昭島宮沢地区の湧水
9/29
　立川まで用事で出たついでに拝島行き立川バスで宮沢地区の湧水を数か所巡ってきました。この地区はワサビ畑が今も残り屋号も「わさび屋」ということです。湧水は豊富でそのひとつが東京の名湧水57選のひとつ「諏訪神社の湧水」です。この湧水も季節によって湧水量が変動するのですが、今は普段通り石垣の隙間から噴き出していました。宮沢地区には「わさび屋」のほかに民家からの湧水もあり、それらが合流して路地を流れてゆきます。洗い場もあって風情ある街並みの一角をなしています。この地区の鎮守の熊野神社にもハケからの湧水があります。地域の浄水場の取水場ともなっており、湧水か余剰水が土管から流れ出て水路に至りますが、水の出口は決してよい景色とは言えません。ご神水なのですからご神木の大イチョウの大木と共に大切に保全したいものです。

熊野神社の湧水、もう少し整備してほしい。諏訪神社の湧水からの流れ、民家の湧水からの水路、洗い場などがあり水のある風情を漂わせている。

■新次郎池ほぼ満水
10/6
　10月になって初めてハケの道の湧水を訪れました。貫井神社の湧水の池に注ぐながれを見て明らかに水量が増していて、これは新次郎池も期待が持てそう・・と勇んでいきました。はたして、野川に注ぐ水路には流れが復活して、池もほぼ満杯状態。堰はオーバーしていませんが、池からの漏れた湧水が大量に水路に流れてゆきます。水漏れがなければ勢いよく堰を越えていることでしょう。池の周りの湧水も5か所すべてに湧水が確認され、特に「くらほね坂下」の湧水は、これからが楽しみで、今月中旬にはおそらく堰を超えた元気な湧水が見られることでしょう。

かつて湧水を使用していた貫井プールの碑と手水。新次郎池は堰を超えるまであと少し。飛び石もほぼ水位が上昇中。くらほね坂下の湧水も復活した。

■京王高尾線開業50周年記念
10/9
　京王線北野駅から高尾山口までの「高尾線」が開業して今年で50周年記念ということで、京王のラッピング電車グリーン塗装に美しいヘッドマークをつけて走っています。この三連休には多くの「撮り鉄」の姿を目にしました。私も地元なので天気も良いことだし、沿線に繰り出しました。各停運用なので撮影効率は悪いので、京王片倉駅の手前でヘッドマーク中心のアップで撮りました。この京王高尾線の沿線には徒歩圏内にいくつかの湧水が点在しています。今回は「めじろ台」から徒歩10分ほどの真覚寺を訪ねました。ここは蛙合戦で知られた池があり、小さな谷から水が湧き池に注いでいます。水場は五輪の塔の水場に注がれ手水を兼ねています。流れ出た水路にはセリが自生していました。蛙は今はほとんど見かけないとのことですが、池の上には芭蕉の有名な句碑が建立されています。次につつじが丘から八王子南口行き路線バスに乗り「時田」で下車。このバス路線は崖の上を走る京王電車とほぼ平行して崖下の道を走ります。したがって時田弁天湧水や、片倉城址公園、六本杉の湧水には大変便利なアクセスバスです。時田弁天池は斟珠寺の崖下から湧き、弁天池に注がれています。水量の多いときは池からオーバーフローして、下流の水場に流れています。今は湧水量の多い季節でした。

高尾線開業50年記念電車。真覚寺の湧水、五輪の塔の水場から蛙合戦の池に注いでいる。時田弁財天(斟珠寺)の湧水、水量豊に弁天池を潤している。

■越前勝山の銘酒
10/10
　縁あってふるさと福井の老舗酒蔵のCM出演と広告関係への媒体出演のオファを受けました。今日は事前のロケーションハンティングとリハーサルのため福井を訪れました。目的地は奥越前の勝山市、えちぜん鉄道の車内からリハーサルが始まりました。勝山市内の古い町並みや、美味しい蕎麦屋、ロケセットの料亭、大清水の湧き水などを巡りました。酒蔵も訪れ、美味しい酒を試飲してきました。美味しい酒、蕎麦には湧水は欠かせません。酒蔵の近くには地元の生活水に使われた「大清水」(おおしょうず)があり、古い町並みを水路が流れていました。本番ではここでも撮影します。勝山は今回初めて街歩きをしましたが、隣の越前大野とはまた違った街並みでした。近年では恐竜で町おこしが図られています。

えちぜん鉄道で酒を持ってリハーサル。風情ある大清水、酒造りや蕎麦打ち、生活の水として使われてきた。水路の風景がいい雰囲気。

■伊吹山麓の史跡めぐり
10/11
　翌日は帰路に伊吹山麓の史跡をめぐり鉄道を撮ることにしました。関ケ原の負将石田三成ゆかりの地を訪ねました。勝者の理論で三成はこれまで評価が薄かったのですが、そんなことはありません。西日本では知識人で単純な家康よりもよほど優れている人物だと思っています。それゆえに闘いに負けたのでしょう。午後からは伊吹山麓の湧水のいくつかをめぐりました。居醒の清水は日本経済新聞主催平成の名水百選識者アンケート(ボクも選考委員)で見事一位になった名水。中山道の宿場町から湧出した地蔵川が宿場を流れる。東海道本線醒ヶ井駅前の「水の駅」には地元おばちゃんたちか営む「おふくろの味ビュツフェ」があり、手作り惣菜、土地の名産が振舞われる。地場産野菜、鱒のすしが美味しい。このほか奥伊吹の小清水、名水百選大清水をめぐり、鉄道を少し撮って帰路につきました。

伊吹山麓を走る特急「しらさぎ」、三成幼少期に仕えた観音寺の「三成公水汲みの井戸」。奥伊吹の小清水、本当に冷たい。地蔵堂下の大湧水、岩の間かせ豊富に湧き出る。名水百選「大清水」

■都内の湧水、水量豊か八王子子安神社
10/17
　八王子のカメラ量販店で買い物のついでに路線バス「中野団地行き」に乗り、子安神社の湧水を訪れました。ここの湧水はそう極端に水量の変化はないのですが、やはり今は水量が多く、石垣の隙間からはすべて水が湧き出していました。水路に設けられた洗い場は一部が水位が上がっていました。ここの湧水へは八王子から路線バスで15分の距離にあります。

着飾った地蔵が鎮座する明神さまの池。数十か所の石垣の隙間から湧出し、水汲み参拝も多い。

■ハケの道・新次郎池
10/18
今月6日に新次郎池を訪れたとき、池はほぼ満水状態で池の周りの湧水口にはすべて湧水が復活していました。そして今日18日に訪れてみると、池の水量はさらに増して池端の堰をオーバーして流れ出ていました。秋の長雨はさらに続き、来週には台風が来て、さらに前線を刺激して大雨が予想されます。長雨は困りますが、湧水にとっては恵みの雨、潤いを与える雨です。これから晩秋から初冬にかけての新次郎池の湧水が楽しみなところです。

池からオーバーして湧水が溢れ出る。鞍骨坂下のハケからも大量の湧水が復活して、満水に拍車をかけている。

■CM撮影本番。
10/21
故郷の銘酒「一本義」からオファを受けたテレビCM全4本の撮影本番です。まずはえちぜん鉄道ロケからスタート。心配していた天気も、薄曇りという絶好のロケ日和。自前の衣装でえちぜん鉄道に乗り車内撮影。「名演技」のため2度乗る予定が1列車でクリア。最初のロケ地は勝山市内の「お清水」。「名山(白山)あるところ　名水あり　そして銘酒もあり・・」という私の格言に沿ってのスタートです。ここでは清水を呑むシーンと、お清水から流れる風情ある水路を歩くシーン。その後、一本義の酒蔵での新酒仕込みりの撮影。白山からの伏流水が美味しい酒を育みます。夕方からは勝山の郷土芸能「左義長」の料亭のシーンで踊りと太鼓打ちを体験しました。

大清水で水を飲むシーン、風情ある水路を歩くシーン、カメラスタンバイ中。酒蔵で新酒仕込みのシーン。ロケのラストは左義長の体験。

■多摩川大増水
10/23
朝、7時に台風が真上を通過、すると瞬時に風と雨が止み明るくなりました。これから吹き返しがあると思っていたら、そのまま晴れてきました。ただし吹き返しの風は強いようです。みるみる青空が広がってきたので散歩がてらに多摩川の土手に行きました。驚きました。濁流が川幅いっぱいに河川敷の公園、遊歩道を呑みこんで流れていたのです。多摩川上流は300ミリも降ったのですから。電車も一部運休で15分ほどの間隔で運転している状態でした。日野駅に出たついでに路線バスを途中下車してエプソン前の湧水・谷仲山の湧水に寄ってみました。ここも凄い湧水量で、日野台地の至る所から湧き出しています。ほとんどが民家の裏なので見ることはできませんが、排水溝から用水路に大量の湧水が注いでいます。普段は畑ですが、多雨期になると畑の斜面下から湧出する不思議な湧水も、穴から大量の水を溢れさせて、野道に大きな水たまりができるほどでした。

川幅いっぱいに濁流が流れる。谷仲山のメインの湧水。多雨期に現れる「畑の湧水」水量は多く、排水溝を勢いよく流れ用水に注ぐ。

■異常出水
10/24
　秋の長雨と、台風21号の豪雨は特に多摩地方に記録的な雨量を残し多摩川などの河川は大増水し湧水も水量を増しています。そのような中で片倉城址公園に隣接する民家の横井戸に訪れてみました。2か月前には渇水寸前で池の鯉を一時避難するということでしたが、今回訪れてみると井筒から大量に勢いよく噴き出していました。城址公園内の湧水も水量を増し、奥の沢の湧水は急回転により危険なこともあり水車を止めてしまうほどの出水で、菖蒲園には何か所かの水源から湧出している水が集められていました。時田弁財天の湧水は、これは異常出水です。普段は井筒からの水程度が、その何倍かが湧き出し口から参道に溢れ、弁天池がオーバーフロー寸前までになっていました。こんな光景は初めて見ました。出口の水路もMAXで勢いよく水路に流れていました。バスで八王子南口方面に行き東京の名湧水57選の「六本杉の湧水」に行くと、ここは完全に池から湧水が溢れ、小学校前の歩道にまで流れ側溝に注いでいました。湧水口付近へは裾をまくり上げて入りましたがひざ下までの水深がありました。数年前の大出水の時は、左右の崖線から湧水が見られ池の周りの歩道に流れていた程度ですが、オーバーフローした水は完全に歩道を水没させていました。八王子は台風直撃で時間50mmの雨が降ったといいます。地下に滞留していた地下水が、トコロテンのように押されて一気に噴き出したものと思われます。

民家の横井戸も勢いよく噴き出していた。奥の沢の湧水は何か所から流れ、水車を止めていた。時田弁天の湧水はまさに大湧水、参道を水浸しにして池に注いでいる。六本杉の湧水は池を溢れ道路に流れ出していた。湧水口とその水路は水没していた。

■ハケの湧水
「新次郎池満水」2017.10.27
武蔵小金井から国分寺までの中央線に併行する武蔵野(国分寺)崖線・ハケの道には多くの湧水があり、それらのほとんどが東京都環境保全局により東京の名湧水57選に選定されています。各地の湧水が水量を増す中で、ハケの道を歩いてみました。蹌踉泉園もこれまでにない湧水量で、湧水付近の遊歩道は歩行困難なほどでした。石段の途中からも大量の湧水がありました。東京経済大学構内の「新次郎池」は今、最大の湧水となっています。池の周り6か所の湧出口からは地下水が噴出し池を満たしさらに堰を切ってオーバーフローする様は圧巻です。　かつて生活排水が流れるどぶ川だった「野川」は今ではきれいに整備保全され、ハケの湧水を集めて増水しています。蘇った「野川」とハケの道は心癒される東京の誇りです。

蹌踉泉園も大湧水の様相、石段の途中からも出水。新次郎池はこれまでにない水量で飛び石も完全に水没。くらほね坂下の湧水も滝のように流れ出ていた。

■黒川清流公園水路氾濫
10/30
　東京の名湧水57選の「黒川清流公園」の湧水は、大雨などの影響は受けにくい湧水ですが、さすがにこの秋の長雨、台風直撃により湧水量を増しています。多分、普段流れの少ない浅い地下水帯の水量が増大して湧出しているものと思われます。ほとんどの湧水口が増水で、森の中の遊歩道は小川状態で、その小道からもぽっかり穴を開けて地下水が湧き出していました。これらの大湧水は水路に注いでいますが、団地前の親水公園付近では水路を溢れて道路まで冠水していました。ここもこんな湧水風景は初めて見ました。

剣道場前の湧水も大増水。森の遊歩道からもぽっかり穴を開けて地下水が溢れ出ていた。団地前の親水公園付近は水路が氾濫道路も水浸し。

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熊野神社の湧水、もう少し整備してほしい。諏訪神社の湧水からの流れ、民家の湧水からの水路、洗い場などがあり水のある風情を漂わせている。


かつて湧水を使用していた貫井プールの碑と手水。新次郎池は堰を超えるまであと少し。飛び石もほぼ水位が上昇中。くらほね坂下の湧水も復活した。


高尾線開業50年記念電車。真覚寺の湧水、五輪の塔の水場から蛙合戦の池に注いでいる。時田弁財天(斟珠寺)の湧水、水量豊に弁天池を潤している。


えちぜん鉄道で酒を持ってリハーサル。風情ある大清水、酒造りや蕎麦打ち、生活の水として使われてきた。水路の風景がいい雰囲気。


伊吹山麓を走る特急「しらさぎ」、三成幼少期に仕えた観音寺の「三成公水汲みの井戸」。奥伊吹の小清水、本当に冷たい。地蔵堂下の大湧水、岩の間かせ豊富に湧き出る。名水百選「大清水」


着飾った地蔵が鎮座する明神さまの池。数十か所の石垣の隙間から湧出し、水汲み参拝も多い。


池からオーバーして湧水が溢れ出る。鞍骨坂下のハケからも大量の湧水が復活して、満水に拍車をかけている。


大清水で水を飲むシーン、風情ある水路を歩くシーン、カメラスタンバイ中。酒蔵で新酒仕込みのシーン。ロケのラストは左義長の体験。


川幅いっぱいに濁流が流れる。谷仲山のメインの湧水。多雨期に現れる「畑の湧水」水量は多く、排水溝を勢いよく流れ用水に注ぐ。


民家の横井戸も勢いよく噴き出していた。奥の沢の湧水は何か所から流れ、水車を止めていた。時田弁天の湧水はまさに大湧水、参道を水浸しにして池に注いでいる。六本杉の湧水は池を溢れ道路に流れ出していた。湧水口とその水路は水没していた。


蹌踉泉園も大湧水の様相、石段の途中からも出水。新次郎池はこれまでにない水量で飛び石も完全に水没。くらほね坂下の湧水も滝のように流れ出ていた。


剣道場前の湧水も大増水。森の遊歩道からもぽっかり穴を開けて地下水が溢れ出ていた。団地前の親水公園付近は水路が氾濫道路も水浸し。