2017年11月の水の旅です

湧水名水探訪日記のバックナンバーはこちらです。

■谷保天　氾濫
11/1
　夕方近く、聖蹟桜ヶ丘から国立行きのバスに乗り、谷保天神まで行きました。甲州街道の「清水の茶屋」は名所ですが、なかなか湧水を見せてくれませんでしたが、この季節は溢れるように湧き出し、水路を急流となって流れてゆきました。甲州街道をアンダーパスしたところには常盤の清水があり、ここも水位を上げていました。弁天池は大変です。水位が上がり氾濫して境内は水浸しで歩くのもままならないほどです。通りかかった人は渡れずに困っていました。こんなこと初めて、と言っていました。この秋の長雨と台風の豪雨は各地の湧水に思いがけない光景を見せていました。

清水茶屋の湧水も噴き出すように水量豊で水路を勢いよく流れていた。常盤の清水も水位上昇。弁天池は氾濫して境内は水浸し。湧水を集める水路は風情ある街並みを作っている。

■あきる野の湧水と新酒
11/2
　八王子から秋川行きの西東京バスはロングランバスで全行程を約1時間で走ります。秋川の手前も油平で下車して崖沿いに10分歩くと真城禅寺があります。ハケのふもとの古刹で、本堂の裏と墓所に二か所の湧水があります。本堂裏の湧水も、水量が増し、池からあふれた水は境内を流れてゆきました。ハケを削って水の湧き出る勢いを見ていると、ハケの崩壊、崖崩れは・・なんて心配になります。そのまま少しハケに沿って戻ると白滝神社の湧水があります。ここも凄い水量で滝の幅いっぱいに落下していました。再び油平バス停に戻り1時間に1本のバスを待つ間「千代菊」の中村酒造に寄りました。新酒の出来を知らせる杉林(杉玉)が新しくなり新酒の季節到来で、早速試飲させてもらいました。

真城寺本堂裏の湧水は忽然と湧き出て水量が多いときは不気味だ。白滝神社の湧水、滝幅いっぱいに流れ落ちる。緑の杉林は新酒の出来を知らせる。

■世田谷の湧水
11/6
　池尻大橋で仕事の打ち合わせがあるので、調布から二子玉行きの路線バスに乗りました。この沿線には「みつ池」「林野庁の湧水」「岡本静嘉堂の湧水」などがあり、途中下車で湧水巡りができます。今日は林野庁社宅裏の湧水を訪れました。ハケからの湧水はまるで谷川の流れのようです。近くのマンション裏の森からの湧水も大量の水を溢れさせて、湧水池は満杯オーバーフロー状態でした。再びバスに乗り二子玉から電車で池尻大橋に向かい、打ち合わせの前に東山貝塚公園に立ち寄りました。ここも凄い水の流れで、3か所ある湧水口からは勢いよく湧き出していました。

マンション裏からの湧水の流れ、本流はまるで谷川の趣。東山貝塚公園も水量豊富。

■子安神社の明神池
11/7
　所用があり八王子に出たついでに路線バスで子安神社の明神池へ。水量豊富な湧水は何度訪れてもいいものです。今回は新たな発見が。これまで石垣の隙間から湧き出していたと思っていたのが、池底かに砂を舞い上げて勢いよく湧く姿が確認できたのです。これもこの湧水を訪れて初めて見る光景でした。一番下流の洗い場では野菜を洗う人の姿も、さらにその下流では銀杏を洗っている人もいました。

心なしか温かい水を感じた。中央の白い部分から盛んに湧き出している。水路をながれ洗い場へ。

■野川秋色
11/8
　中央線沿線の総合病院へ通院の日、診察が終わって午後から国分寺から貫井トンネルまでハケの道を歩きました。桜の葉の紅葉が彩を加え、湧水の増水によって野川も川幅を広げて流れていました。新次郎池も気になるところですが、ここは全く変化なしで、勢いよく堰を切って溢れていました。特に「くらほね坂」下の湧水は、ハケのあちこちから新たな流れがあり、流れる水路は迫力がありました。

秋色の野川、くらほね坂下の湧水はここだけでも大湧水の様相を呈している。勢いよく堰を切って溢れ出る。

■名水百選お鷹の道湧水群
11/10　
　府中から国分寺行きバスに乗り東元町で下車、お鷹の道を歩きました。お鷹の道入口には普段流れがほとんどない民家からの湧水があるのですが、今日見たら凄い水が流れていて、近くの民家が床下浸水になったということで土嚢が積んでありました。名水百選が生活に「被害」をもたらしたのです。お鷹の道「清水川」は水量豊富で源流の湧水はすべて水量を増して湧いていました。この季節、訪れる人も多く、川辺の農産物直売はおおはやりといったところでした。殿ヶ谷戸公園の次郎弁天の湧水は、思ったほど水量は多くなく普段とあまり変化がなく、年間ほぼ同じ水量でした。と、言うことは他のハケとは全く違った降水量に影響をうけない深い地下浸透水ということになります。湧水はほんとうに不思議です。

普段ほとんど流れの無い水路は異常出水で民家の床下まで浸水。清水川と、源流の湧水は共に水量多い。殿ヶ谷と庭園の紅葉は色づき始めた。

■もうひとつの異常出水は?
11/11
片倉城址公園も水量豊富で、水車を回す奥の沢の湧水は回すと危険ということで湧水はスル―しています。湧水を集める池の中央の島の紅葉は見事です。斟珠寺の時田弁天池の湧水は、先日まで境内を水浸しにするほどの勢いでしたが、ようやく正常に戻りました。と、いっても排水パイプイッパイの水量で池からはオーバーフローした水が民家の軒下を流れてゆきました。ここの湧水はこれから徐々に水量を減らし、冬には細々とした流れになるはずです。

民家の横井戸からの湧水。池の紅葉は見ごたえがある。奥の沢などの湧水を集め流れ落ちる湧水。時田弁天池の湧水はようやく落ち着きを取り戻した。

■小仏峠の紅葉
11/16
　現在走っているスーパーあずさの電車E351系がまもなく引退するので、そろそろ紅葉も色づいたことだし、裏高尾から小仏方面に行ってみました。平日なのにハイカーでバスは超満員、臨時の後続バスが出るほどでした。蛇滝口で下車。山の紅葉はようやく色づいた程度ですが、小仏川沿いの紅葉は見頃でした。旧甲州街道に沿って存在する湧水は、対岸の裏高尾から湧出する清水を引いたもの、先程もハイカーが喉を潤して、ボトルに詰めていました。撮影後、高尾山口駅まで歩き「高尾のとろろ蕎麦」が新蕎麦だというので食べて帰りました。

色づいた裏高尾を走るスーパーあずさ、蛇滝口の清水と、ミニ渓流の小仏川の紅葉。高尾の蕎麦が美味しい季節になった。

■都バス最長距離を走る「都バスで飛ばすぜぃ」
11/17
　都内を走る都バスの最長距離を走るのが青梅車庫－花小金井間の「梅70系統」、約29キロを1時間40分程度で走ります。今日はそのバスに乗って、花小金井駅まで行き、そこから自宅近くのバス停までたどり着く計画をしました。青梅では鉄道公園に行ったり、青梅ラーメンを食って、都バスで地蔵院の横井戸に行きました。境内の紅葉が赤く色づいていました。青梅街道の下の斜面に湧く湧水に立ち寄ってから青梅街道の都バス「青梅車庫」に行き、13時50分発の花小金井行きに乗りました。到着したのはほぼ定時の14時25分でした。ここから武蔵小金井－府中－谷保駅－聖蹟桜ケ丘－高幡不動までバスを乗り継いで帰りました。バス代はシルバーパスのおかげで無料でした。

地蔵院の紅葉と門前にある横井戸の湧水。青梅街道下の民家の斜面からの湧水。青梅車庫発都バス最長距離の「梅70系統」花小金井行き。

■ハケの湧水、大湧水続く。
11/20
蹌踉泉園から貫井神社、新次郎池の大量出水が続いています。共通しているのは普段の湧水口とは別な湧水口からの出水が多いことです。これらの出水は時間と共に収まり、やがて元の湧水箇所だけとなります。貫井神社は本殿裏手からの湧水が特に多く、数か所から湧き出し、洞穴の従来の湧水口よりも水量は多いようです。この二つの流れは合流して水路を流れ、湧水池に注ぎますが、その流れの量を見ても今年の湧水量が分かるというものです。新次郎池も同様に、くらほね坂下の湧水は2か所から出水して、その周りから小さな流れが確認できます。ここはまるで土砂崩壊するような湧水量です。この状態はあとしばらく続くでしょう。そして枯れるときは、この二条の流れが真っ先に水が止まるのです。

蹌踉泉園の湧水、貫井神社の湧水、右の本殿裏からと合流する。くらほね坂からの湧水。

■高幡不動尊の紅葉
11/28
　28日は不動尊の命日、高幡不動でも露店が並び、参拝客も多くなります。今が境内と多摩丘陵公園の紅葉の見ごろとあって人出も多いようです。高幡不動は紅葉の名所でありながら高尾山に人出を奪われていますが、紅葉は高幡不動の方が格段に素晴らしいと思います。のんびり紅葉を愛でるなら高幡不動をお勧めします。となりの駅の南平は鉄道写真で「撮り鉄」たちに知られています。午後から7777ラッキー電車が来るので、それを撮影。また近くには自噴井戸があり、そこから流れる清らかな水路は日野市のシンボルです。都営アパートの公園の自噴井戸は浅井戸なので、この季節勢いよく水を溢れさせていました。

高幡不動尊の紅葉は隠れた名所で素晴らしい。都市伝説となった幸せの7777電車を撮影。この近くの公園の自噴井戸、流れは市内各所の水路に注ぐ。

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清水茶屋の湧水も噴き出すように水量豊で水路を勢いよく流れていた。常盤の清水も水位上昇。弁天池は氾濫して境内は水浸し。湧水を集める水路は風情ある街並みを作っている。


真城寺本堂裏の湧水は忽然と湧き出て水量が多いときは不気味だ。白滝神社の湧水、滝幅いっぱいに流れ落ちる。緑の杉林は新酒の出来を知らせる。


マンション裏からの湧水の流れ、本流はまるで谷川の趣。東山貝塚公園も水量豊富。


心なしか温かい水を感じた。中央の白い部分から盛んに湧き出している。水路をながれ洗い場へ。


秋色の野川、くらほね坂下の湧水はここだけでも大湧水の様相を呈している。勢いよく堰を切って溢れ出る。


普段ほとんど流れの無い水路は異常出水で民家の床下まで浸水。清水川と、源流の湧水は共に水量多い。殿ヶ谷と庭園の紅葉は色づき始めた。


民家の横井戸からの湧水。池の紅葉は見ごたえがある。奥の沢などの湧水を集め流れ落ちる湧水。時田弁天池の湧水はようやく落ち着きを取り戻した。


色づいた裏高尾を走るスーパーあずさ、蛇滝口の清水と、ミニ渓流の小仏川の紅葉。高尾の蕎麦が美味しい季節になった。


地蔵院の紅葉と門前にある横井戸の湧水。青梅街道下の民家の斜面からの湧水。青梅車庫発都バス最長距離の「梅70系統」花小金井行き。


蹌踉泉園の湧水、貫井神社の湧水、右の本殿裏からと合流する。くらほね坂からの湧水。


高幡不動尊の紅葉は隠れた名所で素晴らしい。都市伝説となった幸せの7777電車を撮影。この近くの公園の自噴井戸、流れは市内各所の水路に注ぐ。