2017年5月の水の旅です

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■多摩川
4/25
　祐天寺の鉄道趣味のカレー店「ナイアガラ」のマスター内藤正敏さんが23日逝去され、今日はお通夜。少し早めに出て多摩川にやってきました。丸子橋のふもとには白い花が咲き、彼方に白い新幹線が走っています。この丸子橋あたりは映画「シン・ゴジラ」の東京侵入阻止最前線が想定されたところであります。自衛隊初の居住地域で火器武力が使用されたところです。丸子橋は破壊され自衛隊は殲滅、ゴジラが東京に第一歩を踏み込んだ記念?すべきところなのです。それはさておいて、東京の名湧水57選・多摩川園せせらぎ公園の湧水に行きました。第一湧水、第二湧水とも水量は豊に湧き出していました。第二湧水はこのところ訪れても枯れていたことはありません。何か人工的に操作しているのでしょうか?

丸子橋から見た東海道新幹線。第一湧水、第二湧水ともに湧水量はあった。園内を水路となって流れる。

■城下町の名水百選・越前大野
4/30
　ある旅行雑誌の取材で信州から北陸に入り、福井県大野市にやってきました。一応鉄道がメインの仕事なので越美北線の列車に揺られて城下町大野城下へ。この町には昭和の名水百選「お清水」と平成の名水百選がある湧水の町です。北陸の小京都と呼ばれている市内のところどころに清水が湧き出て、水飲み場が設けられています。越前大野駅前に設けられた水飲み場はかって駅構内にあったものが移動したものです。駅前には湧水のオブジェがあり、駅に降りたとたんに湧水の町であることを実感します。イトヨの生息地「本願清水」にも水飲み場が設けられていて、池の中のイトヨをガラス越しに観察できる施設もあります。ここから南に行くと鎮座神社の御霊泉が湧き出しています。近年、湧出口を整備して水が飲めるような配慮されています。市役所の近くには「義景清水」があります。一乗谷の城主朝倉義景が味方の裏切りに会い無念の最後を遂げた墓所にあります。ここも最近、整備され現在はくみ上げ水と自然湧水のバランスを保ちながらイトヨを育成しています。ここから徒歩5分には名水百選「御清水」があり、ここも付近が観光客用施設、駐車場が設けられ街並みが変わってしまいました。近くの老舗旅館「扇谷」の中庭の池には自噴水の湧水があります。大野市の湧水巡りはたっぷり一日かけて巡り歩きたいものです。その際に熱中症対策のミネラルウォータは必要なさそうです。

越美北線越前大野駅前の湧水飲み場と「本願清水」の水飲み場。鎮座神社の御霊泉。「義景清水」はイトヨが生息している。名水百選「御清水」(おしょうず)

この後に福井市内方面に戻り、越美北線一乗谷駅徒歩20分の一乗谷朝倉遺跡ゆかりの「瓜割の清水」を訪れました。ここはとても良い雰囲気の湧水で住民の生活の水として活用されています。市内治郎丸町には藤棚の湧水があります。ここは連日水汲みが押すな押すなの湧水で、駐車場はいつも満杯。実はこの上流の地区公民館の裏にも自噴井戸があり、ここにも清冽な清水が湧いていますが、ここはだれも訪れません。

国の史跡朝倉遺跡、隣接する集落の中に湧き出る「瓜割清水」。次郎丸町の「藤棚の湧水」ここは人気の水汲みスポット。

■多摩川中流域
5/3
連休後半のスタートです。この日は中央線にいろいろな臨時観光列車が走るので、我が家からも近いJR多摩川鉄橋に家内と散歩がてらに行くと、大勢の「撮り鉄」たちが土手にカメラを構えていました。私に言わせれば、そんなに人気があると思えない電車なのですが。人込みは苦手なので、河原に降りて電車を待ちました。撮り鉄お目当ての国鉄色の古い電車による臨時「あずさ」が通過しました。目の前の堰では釣り人が大きいニゴイを釣り上げていました。バスで高幡不動へ行き、境内の紅葉の新緑を楽しみました。境内のところどころには小さい湧水があり、小さなせせらぎを作っていました。その代表が「お鼻井戸」で、これは歴史ある井戸ということです。

多摩川土手に集まった撮り鉄たち。河原で別の角度からのんびり撮影。日野の名井のひとつ「お鼻井戸」、紅葉の新緑と五重塔。

■目黒不動尊
5/4
　今日も目黒区祐天寺に用事があるので午後から出ました。渋谷並木橋にある盟友の墓参りをして目黒不動まで歩きました。不動への羅漢寺川跡には「羅漢寺川の湧水」が健在でした。話題にはなりませんが、何かひたむきな湧水といった風情を感じます。目黒不動尊は青木昆陽にちなんでイベントがあるらしいのですが、人出はまばら。境内の湧水を回りました。本堂手前の竜頭口からは勢いよく湧水が噴出していました。ここから中目黒までバスに乗り、中目黒八幡神社の神泉を訪れました。もう20年も前、東京の湧水本を参考に訪れたとき「自然の台地の崖から湧き出しているのは神秘的」と著者は述べていましたが、私はどうしても自然湧水とは思われないので後日、社務所に尋ねると「電動ポンプ」によるくみ上げによるものだといいました。この日は蕎麦屋のおやじさんが水汲みに来ていました。「深い井戸だから飲めるよ、隣が保健所だしね・・」と笑っていました。蕎麦屋さんは手打ちそばの水や、だし汁に使うそうです。私ものどが渇いたので柄杓で3杯ほど飲みました。

羅漢寺川の湧水はひたむきな湧き水。目黒不動尊の手水の湧水、中目黒八幡神社のご神水、とても神聖な雰囲気なのだが。

■谷戸の湧水
5/5
　天気が良く夏日になり暑いので夏モノの着物に着替えて近くを散歩。京王線長沼駅徒歩5分の「長沼公園」に行きました。ここは多摩丘陵でも、まるでジオラマをみるように谷戸の風景が色濃く残っている森です。いくつかの谷戸(沢)からは湧水が見られ、今も里山の田んぼを潤しています。ひよどり沢と殿ヶ谷戸の道の沢からの湧水は多めで、この流れが水田を潤しているのです。水田には蓮華が咲き新緑と美しいコントラストを見せていました。沢に向かう道すがらには道祖神、石仏もあり、駅からすぐ近くに、こんな里山風景があるのは信じられないようです。ところがこの森から400mほどの森は伐採され、山肌を露出していました。隣接して斜面に建てられたマンションと同じものが立つのでしょうか? また「ぽんぽこ狸」が怒り出しそうです。

ひよどり沢の湧水の流れと、垣の木谷戸の湧水。水田には蓮華が咲き新緑と美しい。なのに近くの山は伐採されていた、隣のマンションと同じものが建つのか?

■5/10
片倉城址公園
雨上がり、所用で八王子まで出たものですから帰りにバスで片倉城跡公園に行きました。カタクリ、ヤマブキソウなど春の花が終わり、そろそろ水生植物が咲き始める頃で、湧水池には菖蒲が咲き、蓮の花が可憐な花を咲かせていました。また丘陵にはシャクナゲも咲き始めていました。菖蒲園には奥の沢からの湧水が流れ、そろそろ菖蒲の季節が近いことを知らせていました。

民家の湧水の水場、湧水が注ぐ池はびっしり水生植物に埋め尽くされていた。蓮の花も見ごろ、奥の沢かせの湧水が水車を回す。

■5/12
井の頭公園
　今日は西荻窪に夕方用があるので、天気も良いことだし井の頭線の電車を撮りつつ、井之頭公園を散策。すっかり新緑から深緑に衣替えで、池にはカイツブリが子育ての真っ最中、オス鳥はカラスから子を守っていました。この巣付近はボートは近づけないようになっています。この巣の直ぐ下が神田川への水門です。流出量は少ないようです。井之頭弁財天の「ご神水」を500CCボトルに詰めました。頂き物の狭山茶の新茶を煎れるためです。これがほんとの「お茶の水」。夕方、アニメーション界の友人と会い、西荻のカレー「オーケストラ」でチキンカレーを食べました。噂通りの美味しさで、クセになる味でした。

井之頭の森を走る京王井の頭線。池ではカイツブリが子育て中。神田川の源流の水門。井之頭弁財天の「ご神水」は「お茶の水」と同じ水系の汲み上げ水。

■東急電鉄のローカル線
5/15
夕方から祐天寺の用事があるので、早めに沿線に出て、久しぶりに東急大井町線をぶらり散歩。九品仏駅、等々力駅など昭和の懐かしい駅の風情が漂っていますし、九品仏駅はホームを踏切で分断しているので、5号車先頭車のドア扱いをしない珍しい駅です。いかにもローカル線といった風情です。都内唯一の等々力渓谷を歩きました。水量多くまだ川からは臭ってきていません。不動の滝は竜頭のメンテナンス中、作業員が粘土質の泥にまみれて作業中でした。新しい竜頭は少し可愛い感じ。このあと古刹の九品仏を散策してきました。深い緑に囲まれた森林浴散歩といったところです。

水量多く、まだ臭っていません。不動の滝の竜頭はリニューアル中、新しい竜頭はどこか可愛い。稚児大師前の水飲み場。

■ハケの道湧水
5/17
　都心に出る道すがら、久しぶりにハケの道を歩きました。小金井の滄浪泉園からスタートです。この季節、新緑が深い緑に変わって深山幽谷を思わせる森になっています。湧水池もどこか神秘的です。湧水の量は枯れることはありませんが、やはり少な目。それでも二か所の湧水は健在です。貫井神社を経て、新次郎池にやってきました。ここは枯渇状態、くらほね坂下の湧水から染み出す程度でした。ハケの道の湧水は夏以降、梅雨の雨を期待したいところです。

滄浪泉園は深山幽谷のたたずまいで湧水も健在。貫井神社の本殿横の湧水、ハケの湧水を代表するもの。新次郎池は池が干上がった状態。

■暑い一日
5/21
朝から抜けるような青空、夏空がひろがっています。早朝に鉄道農園に行くと大根が育ち初収穫、なかなかいい大根が収穫できました。まだ少し早いようで10日後が楽しみといったところです。午後からは南平駅から歩いて浅川を越えて豊田駅近くの中央線へ。14時台に通過する「スーパーあずさ」と「かいじ」を撮影してEOS9000Dの試写最終日、試写のラストカットは大好きなスーパーあずさ号。とってもきれいに映ってくれました。ありがとう^^。、近くの黒川清流公園の湧き水を散策。水辺が恋しい季節になりました。ハケは除草され夏でも水の流れがはっきりと確認できるようになりました。夕食には鉄道農園で大根が収穫できたので、農園産のネギを刻んで、高幡不動門前の「門前そば」を買ってきておろしそばを食べました。おろしそばは辛い大根と薬味のネギ、鰹ぶしをたっぷりぶっかけて食べるのが本筋。しかし今頃の大根は辛味がなく、むしろ甘い味。おすそわけした隣のお年寄りは「とても甘く、美味しゅう頂きました」とお礼。故郷の「おろしそば」とは程遠い味でした。辛い、辛い大根やーい。..

鉄道農園で大根を収穫。豊田のカーブは行くスーパーあずさ号。ハケからの湧水は除草が進みはっきりと見える。湧水を集めて流れる水路も風情がある。

■高田馬場
5/22　
今日も暑い一日です。午後から高田馬場に用事があるので出かけました。高田馬場には手塚治虫先生の仕事場があり、鉄腕アトムはここで誕生しました。アトムは公式な生誕地が高田馬場です。ここから神田川を渡り「おとめ山」に立ち寄りました。鬱蒼と緑が茂り、しずかな湧水池と相まってここが新宿、すぐ近くを山手線、西武線が通っているなど感じられないほどです。湧水も少量ですが健在で、水路には小さな流れがありました。夕方、地下鉄で中野に向かい、中野ブロードウェイ内の居酒屋で仕事の打ち合わせを兼ねて一杯。

高田馬場はアトムの生誕地。神田川とJR電車。石の上から小さな滝となって流れる湧水と、池のほとりにも湧水が確認できる。

■多摩川べりを散歩
5/22
　我が家から多摩川までは比較的近いので時々散歩にでます。浅川を越えて堤防沿いに歩き、JRの鉄橋の手前にある仲田緑地でいつも水分補給の休憩をします。ここには地下から多摩川の伏流水が湧き出しています。これまで自噴水だと思っていたのが、実は電動汲み上げによるものだとわかりました。すごい水量です。時々水汲みにやってくる人もいるようです。湧き出した水は日野市を流れる用水の浄化にも役立っています。仲田緑地内には多摩川から引水した流れがあり、清流をイメージしています。水はきれいで子供たちが流れの中で水遊びをしていました。わが町、日野市は清流と水の都「水都」なのです。

湧き出る多摩川の伏流水、緑地を流れる水路は多摩川から引いていて、清流をイメージしている。帰り道タチアオイが咲いていた梅雨は近い。

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丸子橋から見た東海道新幹線。第一湧水、第二湧水ともに湧水量はあった。園内を水路となって流れる。


越美北線越前大野駅前の湧水飲み場と「本願清水」の水飲み場。鎮座神社の御霊泉。「義景清水」はイトヨが生息している。名水百選「御清水」(おしょうず)


国の史跡朝倉遺跡、隣接する集落の中に湧き出る「瓜割清水」。次郎丸町の「藤棚の湧水」ここは人気の水汲みスポット。


多摩川土手に集まった撮り鉄たち。河原で別の角度からのんびり撮影。日野の名井のひとつ「お鼻井戸」、紅葉の新緑と五重塔。


羅漢寺川の湧水はひたむきな湧き水。目黒不動尊の手水の湧水、中目黒八幡神社のご神水、とても神聖な雰囲気なのだが。


ひよどり沢の湧水の流れと、垣の木谷戸の湧水。水田には蓮華が咲き新緑と美しい。なのに近くの山は伐採されていた、隣のマンションと同じものが建つのか?


民家の湧水の水場、湧水が注ぐ池はびっしり水生植物に埋め尽くされていた。蓮の花も見ごろ、奥の沢かせの湧水が水車を回す。


井之頭の森を走る京王井の頭線。池ではカイツブリが子育て中。神田川の源流の水門。井之頭弁財天の「ご神水」は「お茶の水」と同じ水系の汲み上げ水。


水量多く、まだ臭っていません。不動の滝の竜頭はリニューアル中、新しい竜頭はどこか可愛い。稚児大師前の水飲み場。


滄浪泉園は深山幽谷のたたずまいで湧水も健在。貫井神社の本殿横の湧水、ハケの湧水を代表するもの。新次郎池は池が干上がった状態。


鉄道農園で大根を収穫。豊田のカーブは行くスーパーあずさ号。ハケからの湧水は除草が進みはっきりと見える。湧水を集めて流れる水路も風情がある。


高田馬場はアトムの生誕地。神田川とJR電車。石の上から小さな滝となって流れる湧水と、池のほとりにも湧水が確認できる。


湧き出る多摩川の伏流水、緑地を流れる水路は多摩川から引いていて、清流をイメージしている。帰り道タチアオイが咲いていた梅雨は近い。