2018年5月の水の旅です

湧水名水探訪日記のバックナンバーはこちらです。

■府中市の湧水・西府の湧水
5/2
　南武線へ貨物列車を撮りに行きました。場所は西府と谷保間の甲州街道と線路が交差するあたりです。この場所から南に歩くと、やがて多摩川段丘の崖線になり、陰下にはハケの遊歩道があります。この崖線は西府駅からアプローチするとかなり高低差のある崖線であることが分かります。ハケに降りる階段の下方に柵で保護された東京都の名湧水57選のひとつ西府の湧水があり小さな泉を形どっています。湧出口は粘土質の地層の隙間から湧き出しています。もうひとつは階段を挟んで川のあたりから湧出し、そのまま皮に落ちています。深いカエデの木が茂り全容はなかなか見れませんが、ここの湧水は水量も多いようです。

階段の途中の湧水、粘土質が侵食されたところから湧き出ている。一方の湧水は直接、小川に流れ落ちている。

■初夏? 盛夏?
5/4
今日は雨上がりとあってカラリと青空が広がっています。雨上がりの気温が高い日が続くと菜園の野菜もぐんぐん成長します。朝は小松菜とサニーレタスを収獲して早速採りたて野菜を朝に食べました。すでに気温はうなぎのぼりで夏日を越したようで、青空をバックに京王電車を撮るために多摩川鉄橋に行きました。青空ヌキの電車が撮影できます。すでに白の絣に赤ふんどし、麦藁帽の夏の出で立ちです。赤ふんどしは水の中に入って写真を撮るためのものですが、深みにはいかず足を付けるだけです。そのかわり普段撮れないようなアングルで撮ることができましたし、一本だけのグリーン塗装の「高尾山特急」も青空バックに撮ることができました。多摩川の水は雨の増水にもかかわらず浅瀬は生暖かく、小魚が群れをなして泳いでいました。

朝から青空の下で朝採れ野菜を収獲。多摩川の水辺で電車を撮る。みずに中に入って新しいアングルを求めて。

■雨上がりの湿性植物・片倉城址公園
5/9
　昨夜来の大雨も午前中には上がり、午後から医者に行く前に片倉城跡公園まで散歩。この自然公園には一年を通して花が咲きますが、現在は花菖蒲を前に、河骨(こうほね) ハス、ニッコウキスゲが咲き始めていました。菖蒲園に水を供給する奥の沢の湧水は水量豊富で2か所の畑に導入するほか、水車小屋を回しています。少量の湧水で回転が速く勢いよく回っているので、これまで別に動力があると思っていましたが、たまたま巡回中の職員に聞くと、この少ない水量で回っているとのことで、当初リニューアルした水車を回したところあまりよく回るので関係者も驚いたそうで、以後水量を調節して適量を水車に導いているとのことでした。この公園の湧水、特に奥の沢の湧水は枯れることはなく、そのために菖蒲田もこの湧水に頼っているとのことでした。

コウホネ、ハス、ニッコウキスゲが初夏の彩を見せている。奥の沢の湧水は3か所に分水され二か所の菖蒲田と、水車を回す。

■八王子の古名水
5/12
「八王子の湧水めぐり」にリストアップされている歴史ある湧水。浅川と南浅川の合流地点のなだらかな段丘に湧き出る湧水で、この付近からは縄文時代の土器などが多く出土しているところから、この湧水を利用していたといわれている。現在は新興住宅地に囲まれて自然環境も大きく変化して、石造りの祠もいつしか無くなっている。湧水量は多く池からの流出口を見ると、かなりの勢いで流れ出ている。八王子駅から市役所方面のバス、横川公園下車すぐ。

写真中が湧出地点と思われる。大木の下が流出口がある。大木の根本にはかつて石の祠があったのだが・・。

■医者帰りの湧水
5/14
　月に一度は総合病院で問診と診察を受けて投薬を受けに行きます。予約してあってもだいたい昼前まではかかってしまいます。この病院は日野台のうえ、国道20号バイパスが走っていて、病院の下は森が続き台地の下には湧水が点在しています。黒川清流公園はその代表的なものです。病院の帰りはランチして、黒川湧水公園を散歩して、昼過ぎの新型電車「スーパーあずさ」と「貨物列車」を撮影します。医者は一日仕事といいますが、私の場合はその日を有効に使っています。

通院のあとは黒川清流公園へ。ここの湧水はこころが安らぐ、池をあふれ出る湧水など。そして近くの中央線に行き鉄道写真をば^^。

■ハケの道湧水が気になる。
5/17
午後から府中で人に会ったので帰りに東府中から武蔵小金井駅行きのバスに乗り蹌踉泉園の前まで行き、いつもの貫井神社、新次郎池を歩きました。全体に湧水量は回復傾向にありますが、新次郎池だけは別格。それでも「くらほね坂」下のメイン湧水の対岸の斜面の湧水も流れが見えました。池の水位も飛び石の下まで上がっていました。これで大雨が続けば湧水は期待できるのですが、枯渇から若干良い方向に行っている、といったかんじです。

蹌踉泉園の3か所のひとつメイン湧水。庭園にある水琴窟。貫井神社の社殿横を流れる湧水の水路。新次郎池、手前の堰まではまだまだ。

■片倉城址公園いつもの散歩道。
5/21
　昨日まで写真展に参加し、トークを二本をこなして、いろいろな人に会って対応して今日は「人疲れ」、それでも午後からは散歩、片倉城址公園の湧水を回って時田弁天池を回りました。心配していた時田弁天池は水量が多く、池をオーバーしていました。帰りは近くのバス停から遠回りですがバスで帰りました。

キャベツ畑の手入れをして片倉城址公園へ、いつもの横井戸、水車、湧水池のコウボネを目で、時田弁天池湧水へ。しっかり水量をキープしていた。

■小仏峠にスーパーあずさを追って
5/22
　天気が良いので高尾駅から小仏行きの路線バスに乗り蛇滝口で下車、近くの踏切で「スーパーあずさ」を撮影しました。これまで走っていたE351振り子電車に代わってE353系が走るようになると撮り鉄は勝手なものでこの電車に見向きもしません。ぼくは大好きな電車なので、これからもちょいちょい撮ることにしましょう。撮り終えてバス停に戻ると旧甲州街道沿いに「蛇滝口」の水場があります。近くには古い家屋が現存していて、かつて甲州街道を往来し、小仏峠に挑む憩いの水場だったのでしょう。水は裏高尾の山から引かれているそうです。

裏高尾で「あずさ」を撮る。すぐ近くにある「蛇滝口の清水」

■高畑勲監督を偲ぶ
5/26
　亡くなられた高畑勲監督の「お別れの会」「偲ぶ会」がそれぞれ行われ、両方とも参列してきました。高畑監督は「平成狸合戦ぽんぽこ」で自然環境の激変で生きる野生動物を擬人化してアニメにしました。高畑監督とは生前、何度となくお会いして「ぽんぽこ・・」の舞台はどこですか? と聞いたことがあります。監督は「多摩の南大沢周辺です。当時宅地開発で激変する「谷戸」が気になっていたものですから」と答えました。多摩丘陵には多くの「谷戸」が存在していました。京王線長沼駅から徒歩5分の長沼公園は今や谷戸の風景が色濃く残っています、が、周りは宅地開発が進み、斜面の森を伐採して巨大マンションも建っているほどです。この長沼の谷戸のことをかつて高畑監督にお話ししたことがあります。監督は「ぜひ、行ってみたいもの・・」とおっしゃっていました。長沼公園の谷戸は今も湧水が流れ、水路から水田に注がれ田植えも行われています。駅から徒歩数分のこの景色を大切にしたいものです。

長沼公園の谷戸の入り口と谷の湧水、長沼付近の丘陵地の大規模マンション群、谷戸の激変を高畑監督は嘆いておられた。

■水の郷百選・日野市
5/29
　今年は花が例年より早く、アジサイの名所高幡不動尊ではすでにガクアジサイが見ごろを迎えていますし、その他のアジサイもうっすらと色が付き始めました。高幡不動から約1.5Km離れた三沢、落合地区には多くの用水が張り巡らせていて、すでに水田に引水されています。その休耕田を利用して、あやめが栽培されていて、水の郷のシンボルともなっています。このあたりは旧家が多く立派な塀を巡らせた農家や土蔵があり、ちょっとばかり東京を忘れさせてくれます。私の住まいは、このすぐ近くにあります。日野に住んでよかった・・と実感しております。

高幡不動尊のアジサイ山の湧水にもアジサイが咲く。日野市落合地区の水田に「あやめ田」から引水される。用水が旧家の塀伝いに流れる。

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階段の途中の湧水、粘土質が侵食されたところから湧き出ている。一方の湧水は直接、小川に流れ落ちている。


朝から青空の下で朝採れ野菜を収獲。多摩川の水辺で電車を撮る。みずに中に入って新しいアングルを求めて。


コウホネ、ハス、ニッコウキスゲが初夏の彩を見せている。奥の沢の湧水は3か所に分水され二か所の菖蒲田と、水車を回す。


写真中が湧出地点と思われる。大木の下が流出口がある。大木の根本にはかつて石の祠があったのだが・・。


通院のあとは黒川清流公園へ。ここの湧水はこころが安らぐ、池をあふれ出る湧水など。そして近くの中央線に行き鉄道写真をば^^。


蹌踉泉園の3か所のひとつメイン湧水。庭園にある水琴窟。貫井神社の社殿横を流れる湧水の水路。新次郎池、手前の堰まではまだまだ。


キャベツ畑の手入れをして片倉城址公園へ、いつもの横井戸、水車、湧水池のコウボネを目で、時田弁天池湧水へ。しっかり水量をキープしていた。


裏高尾で「あずさ」を撮る。すぐ近くにある「蛇滝口の清水」


長沼公園の谷戸の入り口と谷の湧水、長沼付近の丘陵地の大規模マンション群、谷戸の激変を高畑監督は嘆いておられた。


高幡不動尊のアジサイ山の湧水にもアジサイが咲く。日野市落合地区の水田に「あやめ田」から引水される。用水が旧家の塀伝いに流れる。